情報対応能力を向上させようとしないでクローズド


私自身、起業前より異業種交流会は、

よく参加してきた。

もう早8年にもなるのだろうか。



その間、名刺は山ほど増えたし、

やってくるメールや郵便、FAXも、

かつてを思えば、怒涛のごとしといえる。



今思えば、

ここでもささやかな分岐点があったのだろう。



私は、怒涛のごとくやってくる様々な情報に対し、

どうしたものか・・・と思いながらも、

それらの情報を遮断せず、

なんとか上手く処理する方法を探した。



方法を探し考えることに抵抗も疑問もなく、

イチ起業家として当然、考え実践することだと思った。

それ位のスキルアップは最低限すべきだろうと。



メールであれば、

メールアドレスを複数持つのも手だし、

そこまでしなくても「メール振り分け」という方法だけでも、

大分、整理が自動化できる。



その手順は検索すれば、

すぐに山ほど解説がでてくる。

少し勉強すれば中学生でもできることだ。



郵便やFAXでも、キャビネットの使いようだ。

整理の仕方の書籍も、色々出版されている。

これも中学生でもできるだろう。



私は実は整理好きではない。

プライベートの部屋のことは公開すらしたくない。



ただ仕事においては、飲食店時代、

スピードもリアルに求められる中で、

質を落とさない為には、いかに整理するかも、

お客様には見えない大事で当然の仕事とたたきこまれた。



それに営業マン時代を思い出しても、

「せめて話ぐらいは聞いて欲しい」という

悔しい思いも山ほどあった。



交流会にでるようになってからは、

むやみなアポイントは別にしても、

送ってくれる情報ぐらいは拒否せずに、

たまには目を通してあげよう位の気持ちはあるし、

このような一見、意味がなさげに思えることでも、

ふとした時に役に立つことに繋がったりする。



特に、会社を伸ばせるかどうかは、

【経営者の情報対応能力が要】と、

私は以前、小冊子に書いたことがあるが、

これは「情報処理スキル」というより、

情報に対する前向きな姿勢という意味だ。



「メールが多いからウザイ」より、

まず、「如何に選別するか」を考え、

それでも不要であれば、

自動削除の設定にしたり、

順次、廃棄すればよいわけだ。



少なくとも仮に異業種交流会の主催者としては、

「メールが多いからウザイ」等、「禁止する」等、

間違っても言いたくない。



ましてや士業等、実務系の職種の起業家が言うと、

かなり、疑問に思える。



そもそも名刺を出した以上、

「連絡されて良い」という意思表示を、

自らしているのだ。

拒絶するなら、名刺にそのように明記すべきだろう。



「異業種交流会」である以上、

皆さん、何かしらのビジネスチャンスを求めて、

時間と費用をかけて参加されるわけだ。



主催者は、開催が収益になろうとなるまいと、

他者から大切なお金と時間をいただいているのだ。

CSを考えて欲しい。



基本は「Noと言わない」なのだ。

実際にはそうも行かないだろう。



だが、如何に度量を現実的に深めるか、

どう日常的な実践に落とし込むか、

まとめるチームの人間には自助努力してほしい。



参加者の目的は、新しい出会いと、

そこからの学びや、情報収集も目的であろうし、

情報発信も目的であろう。



仮に、不器用なセンスのないアプローチ、

段階が飛んでいる下手な情報発信でも、

人を陥れようとか騙そうとか、

ビジネスの場なのに政治や宗教的なものとか、

公序良俗に反した、怪しげなものでない限り、

情報ぐらいは極力受け入れたい。



ビジネスの話ができるのが交流会ではないか。

個別アポは、物理的に何でもかんでもとは行かないが、

配信物ぐらいは、拒否するほどではない。



勿論、人間関係を地道に積み重ねてからアプローチ

という王道が一番だ。

しかし、時にはスピード判断・決断・実行を、

自己責任の上、行うことも必要になる。

その際に情報対応能力が、その姿勢が要となる。



交流会はややもすると、

小さな村のようになったりする。

それはそれで良い点もあるが、

そうすると、村長レベルのお山の大将のような

主催になってしまって、本人の村長は自覚なく、

自己満足の思い込みにはまっている

状態になったりするケースがある。



サークルならそれでもよいのかもしれないが、

それならば交流会とは言えないのではないだろうか。



会員制にしろオープン制にしろ、

アナログでのコミュニティ構築において、

最低限の参加者満足を考えて、頭ごなしにならぬよう

気をつけたいところだ。